2024-06-23 09:32:00

遅ればせながら受付・事務員スタッフへの感謝

コロナ禍の中、当まゆき会菊池クリニックの受付・事務スタッフや事務長の皆さんが果たしてくれた役割に対して、心からの感謝を伝えたいと思います。

突然のパンデミックに見舞われた我々のクリニックには、電話予約無しで院内に入室しようとした患者さんの中に、実はコロナ陽性者が含まれていたことが何度かありました。皆さんの尽力により、院内の他の患者さんや医療スタッフを感染から守ることができました。この困難な状況下で、皆さんは院内感染を未然に防ぎ、何度も心が折れそうになる中でも日常診療を守り抜いてくれました。

発熱外来では、延べ1000名以上のコロナ陽性者を診察し、その対応に追われる日々が続きましたが、コロナワクチン接種の予約や日程の調整を進めながら、発熱患者への電話対応、会計業務をこなす姿にはいつも驚かされます。また、非感染性疾患の生活習慣病患者さんへの受付会計業務も同時にこなすその能力とチームワークの良さは、我々のクリニックの大きな支えとなっています。

心無い非難や罵声を浴びることも少なくなかったでしょう。しかし、そのような状況でもひたむきに業務を遂行し、患者さんの安全と健康を第一に考えてくれたことに、深く感謝しています。皆さんの努力と献身が、クリニックの安心・安全を支え、多くの人々の命を守りました。

また、事務員の立場や状況を良く理解し、予約時間を過ぎても長時間辛抱強く待ってくださり、感謝と励ましと慰めの言葉をかけてくださった多くの患者さんにも心から感謝いたします。生真面目で繊細な彼女たちが何とか頑張って来られたのは、プロ意識だけでなく、患者さんからの温かいお心遣いがあったからこそだと思います。

これからも、我々は一致団結してこの難局を乗り越えていきましょう。皆さんの頑張りと忍耐と親切心、そして揺るぎない献身に、改めて感謝の意を表します。本当にありがとうございます。

2024-04-18 08:59:00

心療内科で扱う心身症につて

心身症(しんしんしょう)は、心のストレスや悩みが体に影響を与えて、肉体的な症状を引き起こす病気です。私たちの心と体は密接につながっており、精神的なストレスや感情の問題が実際に「身体的な痛みや不調」として現れることがあります。これは、心理的な問題が自律神経やホルモン系など、体の様々な機能に影響を及ぼすためです。

心身症には、以下のような代表的な疾患があります:

1. 過敏性腸症候群(IBS):ストレスが原因でお腹の痛みや下痢、便秘などの症状が現れる病気です。
2. 心因性疼痛:医学的な原因が見つからないにもかかわらず、体のある部分に慢性的な痛みが続く状態です。
3. 緊張型頭痛:ストレスや精神的な緊張が原因で起こる頭痛で、日常生活に影響を与えることがあります。
4. 心因性嘔吐:精神的な要因により、嘔吐を繰り返す状態を指します。
5. 不安障害による身体症状:不安が強いと、胸の痛みや息苦しさ、めまいなど、様々な身体的症状を引き起こすことがあります。

心身症の治療には、症状を和らげるための薬物療法のほかに、カウンセリングや認知行動療法など、心の問題にアプローチする心理療法が組み合わされることが多いです。これにより、心のストレスを減らし、体の症状を改善させることが目指されます。

心身症は、「心の問題が体に影響を及ぼす」ということを理解することが大切です。もし体に不調を感じたとき、それがストレスなどの心の問題から来ている可能性もあることを覚えておくと、より適切な対処ができるようになります。

2023-10-16 08:42:00

慢性疲労症状を主訴に来院した人

新型コロナ後遺症“血液中物質に特定の変化”米研究チーム発表

疲労倦怠感を主訴に来院した男性の患者さんがいる。

男性更年期を心配されており、血液検査をしたところ、

遊離テストステロンが0.2pg/mLと明らかに低値であった。

しかし同時にコルチゾールも0.9μgと低値であった。

ACTHとTSHは基準範囲にあり、LHは0.3MIUとやや低値であった。 この方は本年4月に新型コロナに罹患され、その後体調不良が続いていた。

突然の発汗、やっと仕事に行くが、帰宅後はずっと横になっている状態だった。 幸い、コートリルとテストステロン補充で回復して、もとに戻った状態になった。

コロナ後遺症と断定はできないが、罹患後症状ではある。

 

2022-05-04 22:25:00

夜間休日診療所の帰りの出来事

5月3日は小山地区医師会の当番で、午後4時から午後9時まで夜間休日診療を行った。

GW期間中であったため、私を含めて3人の医師が執務にあたった。

コロナ前の時代には、この時期かなり大勢の急患がいたために、年末年始と併せて特別な体制がとられているのだ。

しかしコロナ禍に入ってからは、発熱患者に対しては外で診察をし、しかも検査ができない状態なので、

かなり閑散とした日が続いている。

それでも私1人でも、1歳児の熱発、コロナ濃厚接触後の発熱、PCR検査陰性後の発熱持続患者2名など、数名の患者さんを診た。

1人は低酸素血症状態だったので、すぐ近くの新小山市民病院の内科の先生に精査をお願いした。

レントゲンも何も無い診療所の当番としては、いざという時に直ぐ診て貰える病院が控えているので本当にありがたい。

帰宅途中の車中に妻から電話があり、近所の人が奥さんの様子がおかしいと尋ねて来たとのことであった。

ご主人の話では、呼びかけると返事はするが、目を開けないという。

小山からでは、まだだいぶかかるし、超高齢でもあり糖尿病もあることだから、念の為に救急車を呼んだ方が方が良いだろうと話した。

自宅に近づくころ、再び妻から電話があり、「家に帰ってもう一度呼びかけたら、目を開けて普段の状態に戻った」と連絡があったという。

ご主人はひどく恐縮していたが、妻は昨年9月に亡くなった自分の母親の事を例に、「高齢者は時々、意識状態が変動したり、寝ぼけたりすることがあるから」と話したようだ。

一応その家を尋ねてみたら、奥さんがにこにこした顔で出てきて、「よーく寝ていて、夢を見ていたんだ。寝ぼけたのかな」と笑う。

とりあえず笑い話で済んでよかったが、果たしてあのご主人は体を揺り動かしたりはしなかったのだろうか?

連休中何も無いことを祈る。