2025-02-23 08:32:00

微小血管狭心症とは?

微小血管狭心症とは?

心臓には、酸素や栄養を運ぶ「冠動脈(かんどうみゃく)」という血管があります。通常の狭心症は、この大きな血管が詰まることで起こります。しかし、微小血管狭心症は、心筋の細い血管(微小血管)がスムーズに血液を流せなくなり、心臓が十分な酸素を受け取れなくなることで起こります。

どんな症状が出るの?

  • 胸の痛みや締め付け感
  • じっとしていても痛くなる
  • 長時間(数分~1時間以上)痛みが続く
  • 動悸や息苦しさ
  • ストレスや寒さで悪化することがある

普通の狭心症は「運動すると痛くなる」ことが多いですが、微小血管狭心症は「安静時でも痛くなることがある」のが特徴です。

原因は?

微小血管がうまく働かなくなる主な原因は次の3つです。

① 血管の内側(内皮細胞)の機能低下

  • 老化やホルモンの変化で、血管がうまく広がらなくなる。

② 炎症や酸化ストレス

  • タバコ、加工食品、ストレス、睡眠不足などが影響。

③ ホルモンの影響

  • エストロゲン(女性ホルモン)の減少が血管機能の低下につながる。

診断と治療

診断

普通の心電図や心臓カテーテル検査では異常が見つかりにくいため、特殊な負荷試験(アセチルコリン負荷試験など)を行うことがあります。

治療

① お薬

  • カルシウム拮抗薬(血管を広げる)
  • β遮断薬(心臓の負担を減らす)
  • ACE阻害薬(血管の機能を改善する)

硝酸薬(ニトログリセリン)は、一般的な狭心症には有効ですが、微小血管狭心症には効果が限定的です。

② 生活習慣の改善

  • タバコをやめる
  • 適度な運動(ウォーキングなど)
  • ストレスを減らす(深呼吸・瞑想・趣味の時間)
  • 十分な睡眠をとる

③ 食事の改善

食べ物の選び方によって、微小血管の健康を守ることができます。

微小血管を守る栄養素と食べ物

栄養素 食べ物 期待できる効果
イソフラボン 豆腐、納豆、豆乳 エストロゲン様作用で血管機能をサポート
ビタミンC みかん、レモン、ピーマン 抗酸化作用で血管内皮を保護
ビタミンE ナッツ類、アボカド 活性酸素を除去し、血流改善
オメガ3脂肪酸 青魚(サバ、サンマ、イワシ) 炎症を抑え、血管拡張作用あり
ビタミンD 鮭、きのこ類 血管の炎症を抑え、動脈硬化予防
マグネシウム 海藻、バナナ、ナッツ 血圧を安定させ、血管をしなやかに

特に、大豆製品や青魚は血管を健康に保つのに役立つので、日常的に取り入れることをおすすめします!

まとめ

微小血管狭心症は、大きな血管に異常がなくても発症する。
特に閉経後の女性に多いが、若年層でも起こることがある。
安静時でも胸の痛みが続くのが特徴。
適切な治療に加え、食事や運動、ストレス管理が大切!

「何もしていないのに胸が痛い…」「病院で異常なしと言われたけど、痛みが続く」 という方は、専門の医師に相談してみましょう!