2022-05-04 22:25:00

夜間休日診療所の帰りの出来事

5月3日は小山地区医師会の当番で、午後4時から午後9時まで夜間休日診療を行った。

GW期間中であったため、私を含めて3人の医師が執務にあたった。

コロナ前の時代には、この時期かなり大勢の急患がいたために、年末年始と併せて特別な体制がとられているのだ。

しかしコロナ禍に入ってからは、発熱患者に対しては外で診察をし、しかも検査ができない状態なので、

かなり閑散とした日が続いている。

それでも私1人でも、1歳児の熱発、コロナ濃厚接触後の発熱、PCR検査陰性後の発熱持続患者2名など、数名の患者さんを診た。

1人は低酸素血症状態だったので、すぐ近くの新小山市民病院の内科の先生に精査をお願いした。

レントゲンも何も無い診療所の当番としては、いざという時に直ぐ診て貰える病院が控えているので本当にありがたい。

帰宅途中の車中に妻から電話があり、近所の人が奥さんの様子がおかしいと尋ねて来たとのことであった。

ご主人の話では、呼びかけると返事はするが、目を開けないという。

小山からでは、まだだいぶかかるし、超高齢でもあり糖尿病もあることだから、念の為に救急車を呼んだ方が方が良いだろうと話した。

自宅に近づくころ、再び妻から電話があり、「家に帰ってもう一度呼びかけたら、目を開けて普段の状態に戻った」と連絡があったという。

ご主人はひどく恐縮していたが、妻は昨年9月に亡くなった自分の母親の事を例に、「高齢者は時々、意識状態が変動したり、寝ぼけたりすることがあるから」と話したようだ。

一応その家を尋ねてみたら、奥さんがにこにこした顔で出てきて、「よーく寝ていて、夢を見ていたんだ。寝ぼけたのかな」と笑う。

とりあえず笑い話で済んでよかったが、果たしてあのご主人は体を揺り動かしたりはしなかったのだろうか?

連休中何も無いことを祈る。