2025-11-18 08:37:00

【胸の痛みが心臓じゃなかった!?】肋軟骨症候群とは?

 

【胸の痛みが心臓じゃなかった!?】肋軟骨症候群とは?

 

胸がズキッと痛い…でも検査は異常なし?

 

「胸が痛い」と聞くと、多くの人が「心臓の病気かも…」と不安になりますよね。

 

でも、実際には心臓や肺に異常がなくても、胸の前側が痛くなることがあります。

 

その代表的な原因が「肋軟骨症候群(ろくなんこつしょうこうぐん)」です。

 

肋軟骨症候群とは?

 

肋軟骨症候群は、肋骨と胸の骨(胸骨)をつなぐ「軟骨部分」が炎症を起こして痛みが出る状態です。

 

これは命に関わる病気ではありませんが、胸の痛みというだけで不安になる方が多いため、正しい理解がとても大切です。

 

どんな人がなりやすい?

 

  • 姿勢が悪い(猫背・巻き肩)

  • デスクワークが多い

  • 運動や力仕事をよくする

  • 咳やくしゃみをよくしていた

  • ストレスがたまっている

 

このような方に、肋軟骨部分に負担がかかりやすくなり、痛みの原因になります。

 

主な症状の特徴

 

  • 胸の前側(特に肋骨のつけ根)が痛む

  • 押すとハッキリ痛い場所がある

  • 深呼吸、咳、体をひねると痛む

  • 痛みはズキズキ、チクチク

  • 安静にしていれば和らぐ

 

ポイントは、「押すと痛い」という点です。心臓の痛みとは違う特徴です。

 

心臓の病気とどう違うの?

 

心臓の病気(狭心症や心筋梗塞)では、押しても痛くないのが一般的です。

 

また、心臓由来の胸痛は、運動時に悪化したり、冷や汗や吐き気を伴ったりすることがあります。

 

肋軟骨症候群では、動作や姿勢の変化で痛みが増減し、「この場所が痛い!」とはっきりわかるのが特徴です。

 

診断はどうするの?

 

肋軟骨症候群は、検査ではっきり写る病気ではありません。

 

以下のような検査をして、重大な病気がないことを確認した上で診断します。

 

  • 心電図(心臓の病気がないか)

  • 胸部レントゲン(肺や骨の異常がないか)

  • 血液検査(炎症や感染の確認)

 

押すと痛い場所があって、他の検査が正常なら「肋軟骨症候群」と診断されます。

 

治療方法は?

 

多くの場合は自然に良くなるため、基本的には以下のような対応でOKです。

 

  • 痛み止め(ロキソニンなど)を使う

  • 胸を温める(入浴やホットパック)

  • 痛みが出る動作を控える

  • 姿勢に気をつける(猫背改善など)

 

症状が強いときは、整形外科などで注射(局所麻酔)をすることもあります。

 

注意するべき症状

 

次のような症状がある場合は、肋軟骨症候群ではない可能性もあるため、早めの受診が必要です。

 

  • 胸の痛みが運動中に悪化する

  • 痛みがどんどん強くなる

  • 息が苦しい

  • 発熱がある

  • 肩や腕、顎まで痛みが広がる

 

迷ったときは、「命に関わる病気ではないか?」を優先して考えることが大切です。

 

まとめ

 

  • 肋軟骨症候群は、胸の前側の軟骨に炎症が起こる良性の病気です。

  • 押すと痛む、深呼吸で痛む、動きで痛みが変わるのが特徴です。

  • 命に関わることはありませんが、心配なときはきちんと検査を受けて安心しましょう。

  • 姿勢や生活習慣の見直しで再発予防にもつながります。

 

📌 ご相談ください

 

胸の痛みがあると誰でも不安になります。
「もしかして心臓?」と思ってしまうのは当然のことです。
気になる症状があれば、どうぞお気軽にご相談ください。