子どもが耳を気にして泣いている?それ、もしかして「中耳炎」かも!
👶子どもが耳を気にして泣いている?それ、もしかして「中耳炎」かも!
今回は、小さなお子さんをお持ちのご家庭でよくある「中耳炎(ちゅうじえん)」についてお話しします。
風邪をひいたあとに耳を痛がる、夜に泣き出す、なんとなく機嫌が悪い…
そんな時に考えられる病気の一つが「急性中耳炎」です。
🦠中耳炎ってなに?
「中耳炎」とは、鼻の奥と耳をつなぐ「耳管(じかん)」という管に炎症が起こり、中耳(耳の奥の空間)にウイルスや細菌が感染して膿や液がたまる病気です。
ほとんどの場合、風邪(上気道感染)に続いて発症します。
📊どのくらい多いの?
なんと、2歳までに約4割の子が1回はかかるほど、乳幼児に多い病気なんです。特に保育園に通っている子、授乳期間が短かった子、男の子はややリスクが高め。
🕵️♀️どんな症状が出るの?
お子さんがまだお話しできないと、見逃しやすいですが、こんなサインがあれば要注意!
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耳を引っ張る・触るしぐさが増える
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夜泣き・眠れない
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機嫌が悪い、ぐずぐずする
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熱がある
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耳から膿が出ている(鼓膜が破れている可能性あり)
👨⚕️病院での診断ってどうするの?
医師は耳鏡(じきょう)という器具で鼓膜の状態を観察します。
✅ 鼓膜が赤く腫れていたり、膨らんでいたりすると中耳炎と診断されます。
❌ 単に赤いだけ、というだけでは中耳炎とは限りません。
💊治療はどうするの?
軽症の場合は…
👉 症状が軽ければ、すぐに抗生物質を使わず様子を見ることもあります。お子さん自身の免疫力で治るケースも多いからです。
中等度以上の場合は…
👉 多くの場合、「アモキシシリン」という抗生物質を10日間内服します。
(過去1ヶ月以内に抗生物質を使っていたり、結膜炎を併発している場合は、少し強めの「アモキシシリン・クラブラン酸」を使うこともあります。)
🌟鎮痛薬(アセトアミノフェンなど)での痛みのコントロールも大切です。
⏱抗生物質って5日でいいの?10日必要?
最近の研究では、特に2歳未満のお子さんでは5日間の治療では再発や治療失敗が多く、10日間が推奨されています。
🧠再発したらどうするの?
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年間に3~4回以上中耳炎をくり返すと「再発性中耳炎」とされます。
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よく行われる「鼓膜チューブ挿入(チュービング)」は、再発予防には一定の効果がありますが、最近の研究では内服治療と再発率はあまり変わらないという結果も。
🧸ママ・パパへのアドバイス
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耳を気にする+発熱や機嫌の悪さがあれば、早めに小児科や耳鼻科へ。
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医師に言われたお薬は途中でやめず、最後まできちんと飲ませる。
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保育園や兄弟間での感染を防ぐためにも、手洗い・咳エチケットを忘れずに。
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できるだけ母乳育児を長く続けることも予防に有効です。
📌まとめ
項目 | ポイント |
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原因 | 風邪の後にウイルス+細菌感染 |
症状 | 耳を触る・夜泣き・機嫌が悪い |
診断 | 鼓膜の観察(腫れ・膨らみ) |
治療 | 軽症は経過観察、重症は抗生物質10日間 |
再発 | 頻回なら耳鼻科受診・治療方針の再検討 |
何度も中耳炎をくり返すと、パパママも心配が尽きませんよね。
でも、正しい知識とタイミングでの対応ができれば、重症化や合併症はほとんど防げます。
気になることがあれば、遠慮なく小児科や耳鼻科の先生に相談してくださいね!