2025-01-09 23:00:00

インフル来たりなば、備えも忘るべからず

昔からの言い伝えに、「インフル来たりなば、春節遠からじ」というのがある。冬の寒風に乗ってインフルエンザがやってくれば、春節が近づく合図だ、なんていう季節の風物詩的な言い回しだが、最近ではこれを聞くとつい「今度は何が来るんだ?」と身構えてしまうのが現代人の性(さが)だ。

 

ここ数年、ウイルス界隈は活発である。新型コロナが世界デビューを飾り、パンデミックの座を射止めたかと思えば、次はインフルエンザとの「共演」はどうだと噂され、さらには動物界の隠し玉が控えているというから油断ならない。

 

特に春節といえば、中国からの大移動が繰り広げられる季節の一大イベント。もしも新しいウイルスがその「VIPツアー」に便乗しようものなら、あっという間に世界巡業が始まってしまう。これが現代のグローバル社会の怖いところである。

 

とはいえ、ただ怯えてばかりでは健康も心も守れない。ここは一つ、賢くかつユーモアをもって対策を講じるのが現代人のたしなみだ。

 

まず、「ワクチンを接種すればよかろうなのだ」と豪快に構えておく。インフルエンザもコロナも、備えあれば憂いなし。次に、「マスクはもはや冬のファッションアイテム」と割り切り、あえて楽しむくらいの心意気を持つ。そして最後に、手洗いを「儀式」として捉え、手を洗うたびに「邪気払い完了」とつぶやけば、ちょっとした自己満足と清潔感が手に入る。

 

このように、「インフル来たりなば、春節遠からじ」という言い伝えは、単なる季節の兆しではなく、私たちに「そろそろ用心しておけよ」という優しい警告を与えてくれているのだ。賢く、面白く、少しだけ神経質に構えつつ、この冬を乗り切ろうではないか。

 

もし新しいウイルスが現れたとしても、こちらには長年の経験と最新の科学技術、そして何よりユーモアがあるのだ。春節を迎える頃には「今回もなんとか乗り切ったな」と笑い話にできるよう、今はしっかり備えるに限る。