自律訓練法

 A. 自律訓練法とは

自律訓練法は、ドイツのシュルツによって開発された自己暗示法です。この方法は心身をリラックスさせるために用いられ、心身症や神経症の治療だけでなく、一般の人のストレス対策にも有効です。

 

B. 実際のやり方

 

1. 実施前の注意

環境: 静かで適温のやや暗い場所

姿勢: 仰向けで腕を体から握りこぶし一つ分離し、両脚は自然に開く。目を軽く閉じ、眼鏡やアクセサリーを外す。職場では椅子に座ってもよい。

 

2. 順序

1. 深呼吸: 5~6回

2. 背景公式: 「気持ちが落ち着いている」と心の中で4~6回唱える。

3. 重感公式:

   - 「右手がおもたい」4~6回

   - 「左手がおもたい」4~6回

   - 「両手がおもたい」2~3回

   - 「右足がおもたい」4~6回

   - 「左足がおもたい」4~6回

   - 「両足がおもたい」2~3回

   - 「両手両足がおもたい」2~3回

4. 温感公式:

   - 「右手があたたかい」4~6回

   - 「左手があたたかい」4~6回

   - 「両手があたたかい」2~3回

   - 「右足があたたかい」4~6回

   - 「左足があたたかい」4~6回

   - 「両足があたたかい」2~3回

   - 「両手両足があたたかい」2~3回

5. 覚醒動作:

   - 握りこぶしをつくり開く(2~3回)

   - 肘を曲げて伸ばす(2~3回)

   - 膝を曲げて伸ばす(2~3回)

   - 大きく背伸びをする

   - 目を軽くこすってから静かに開ける

 

 3. 実施上の注意

毎日3回実施が理想だが、最低でも夜寝る前に1回行う。

 感覚をつかむまで数週間かかるので、気長にぼんやりと行う。

 実施時間や感じたことを記録すると良い。

イライラや緊張時、緊張する行事前にも行うと良い。

 

この方法を定期的に実施することで、ストレス軽減やリラックス効果を得ることができます。