腎間質線維化とCKDの進行を止めるカギ
腎間質線維化とは?
腎間質線維化は、腎機能低下の主要な原因です。これは慢性腎障害によって発生する異常な修復反応で、線維芽細胞が活性化し過剰なコラーゲンや細胞外マトリックス(ECM)が蓄積して起こります。
腎間質線維化のメカニズム
1. 慢性炎症
サイトカイン(例:IL-6、TGF-β)やケモカインが炎症を引き起こし、線維化を促進します。
2. 酸化ストレス
高血糖や高血圧が酸化ストレスを増加させ、腎臓の細胞を傷害します。
3. アンジオテンシンIIの作用
アンジオテンシンIIは腎血管を収縮させるだけでなく、TGF-βを誘導し線維化を直接促進します。
治療法:腎間質線維化を抑えるには?
• RAAS阻害薬(ACE阻害薬やARB)
アンジオテンシンIIの作用を抑え、炎症や線維化を軽減します。
• MRA(鉱質コルチコイド受容体拮抗薬)
腎線維化の新たな治療法として注目されています。
• 抗酸化ストレス治療
ビタミンDやポリフェノールが腎保護効果を持つ可能性があります。
まとめ:腎線維化は治療可能?
適切な治療を行えば、腎線維化の進行を抑え腎機能を守ることが可能です。次回は、加齢に伴う「クロトータンパク」の役割とその低下による影響について解説します。